microdata(microdata)は属性の形でメタデータを付加する記述形式で、HTML5とともに定義されています。
メタデータのボキャブラリーはWeb製作者が独自に作成することもできますが、一般的なボキャブラリーについては、検索エンジン大手のGoogle、Microsoft(Bing)、Yahoo!の3社が共同で立ち上げたSchema.org(http://schema.org)で管理されています。
すでに各社の検索エンジンがSchema.orgのボキャブラリーに対応しており、メタデータを付加することでWebページのコンテンツはより精密に分析され、各社のアルゴリズムに従って検索結果に反映されることが期待されます。たとえば、Googleではmicrodataで記述された商品レビューやレシピ情報などを検索結果の表示(スニペット)に反映するようになっています。
共通したボキャブラリーを管理するSchema.orgのホームページ(http://schema.org/)。
microdataの利用は難しくありません。たとえば、Schema.orgのボキャブラリーを利用してブログ記事にメタデータを付加する場合、全体をマークアップした<div>や<article>にitemscope属性とitemtype属性を追加し、コンテンツの情報を「http://schema.org/BlogPosting」と指定してブログ記事であることを示します。すると、子階層ではitemprop属性を利用して、ブログのタイトルや本文などを個別に示すこともできるようになります。タイトルの場合は「name」、本文の場合は「articleBody」といった具合です。
ここではブログ記事に関するボキャブラリーを利用するために、itemtype属性を「http://schema.org/BlogPosting」と指定しています。
Schema.orgで管理されているボキャブラリーは現在のところバージョン0.9の草案となっており、将来的に変更される可能性もあります。
<article> <h1>森の中にある工房</h1> <p>森の工房は、木々のあふれる森の中にあります。 森の入口から細い小道を通り、 森の奥に進んでください。</p> … </article>
HTML5の<article>でマークアップしたもの。
<article itemscope itemtype="http://schema.org/BlogPosting"> <h1 itemprop="name">森の中にある工房</h1> <div itemprop="articleBody"> <p>森の工房は、木々のあふれる森の中にあります。 森の入口から細い小道を通り、 森の奥に進んでください。</p> … </div> </article>
microdataでメタデータを追加し、ブログの記事であることや、記事のタイトル、本文を明確化したもの。